この時期ならではの小正月行事

綿々と受け継がれてきた各地区の小正月行事!
道祖神の飾りや「オコヤ」、「どんど焼き」など、甲州市内でさえ地区によって特色があり、それぞれ違っています。
一年のなかでもこの時期だけの甲州市の風景を見ることができるのは、趣深く貴重な体験ですね。

塩山・玉宮地区にて撮影
塩山・牛奥地区にて撮影

今回は、県や市の無形民俗文化財に指定されている民俗芸能3件を見学してきましたので、ご紹介いたします。

一之瀬高橋の春駒

「一之瀬高橋の春駒」は、甲州市塩山一之瀬高橋に小正月行事として伝わってきた伝統芸能で、駒と露払いの二人一組で舞う駒踊りです。県の無形民俗文化財に指定されたのは昭和42年のことで、過疎化により披露が途絶えた期間がありましたが、保存会によって守られ、毎年1月に旧高野家住宅(甘草屋敷)を会場に披露されています。
今年は1月11日(土)に、一之瀬高橋地区出身者や写真愛好家など多くの人が見守るなか華やかに執り行われました。

会場となる旧高野家住宅(甘草屋敷)はライトアップされ、普段と違った雰囲気に
華やかに飾り付けられた「駒」と馬子の「露払い」が息を合わせて踊る
慶事のあった家に授けられる特別なお祝い「弁慶」

藤木道祖神祭 太鼓乗り

甲州市塩山藤木地区に江戸時代から伝わる小正月の道祖神祭り「藤木の太鼓乗り」は、昭和57年に市の無形民俗文化財に指定されました。
藤木の3地区の代表である大太鼓に乗った役者が、放光寺駐車場にしつらえたどんど焼きの燃え上がる炎を囲み、太鼓や鉦(かね)に合わせて歌舞伎の名場面を掛け合いで演じて見せます。
今年の演目は「安達原三段目」。見事な台詞まわしに観客たちは大いに盛り上がり、アンコールではセリフをアレンジして、楽しい掛け合いを披露してくださいました。

今年の演目は「安達原三段目」
上藤木・下藤木・西藤木からそれぞれ選ばれた役者が演じる
干支にあわあせて毎年しつらえる

田野十二神楽

甲州市大和町田野地区の小正月 行事として受け継がれてきた「田野十二神楽」は県指定の無形民俗文化財。
江戸時代に当時流行していた伊勢参りのための講が結ばれ、やがて伊勢で神楽舞を習得してきた人たちによって奉納されるようになったそうです。
本来は、その名の通り「十二」の神楽で構成されているところ、今年は獅子舞いのみの奉納でしたが、関係者のみなさまは来年の完全復活への決意を固めていらっしゃいました。

道祖神場で獅子舞いを奉納
役割は家ごとに代々受け継がれている

甲州市の魅力の一つであるこのような伝統行事を、受け継ぎ守っていってくださることを願っています。

また、多くのみなさまにぜひご覧いただきたいです!
ぜひ、山梨県甲州市へお越しください!

イルミネーションガイド✨

甲府盆地の端に位置する甲州市は、一年を通し高台からの夜景が美しいのですが、この時期は、幻想的な光景のイルミネーションが楽しめます!

ワイナリー「シャトー勝沼」直営の「レストラン鳥居平」
ワインと本格フレンチが楽しめる
一年を通して美しい甲府盆地の夜景

「レストラン鳥居平」では、ワイナリーらしさが感じられるイルミネーションになっています。
窓越しの甲府盆地の夜景も冷たい空気のおかげでいっそう輝きをましています✨
高台に建つレストランでワインと本格フレンチを堪能されてはいかがでしょうか⁉

◆レストラン鳥居平

〒409-1302 甲州市勝沼町菱山4729

電話:0553-44-3080

http://www.toriivilla.jp/

勝沼ぶどうの丘のイルミネーションと夜景のコラボ!
展望ワインレストランもご利用ください
地形をいかした光のトンネル

「恋人の聖地」にも選定されているロマンティックなスポット「甲州市勝沼ぶどうの丘」!
地形をいかした光の演出が美しく、昼間とはまた違う幻想的な世界に浸ることができます。
甲府盆地の夜景とイルミネーションが一体となった特別なぶどうの丘を満喫してください!
21時(ラストオーダーは20時)まで開いている展望ワインレストランもご利用いただけます。

◆甲州市勝沼ぶどうの丘

〒409-1302 甲州市勝沼町菱山5093

電話:0553-44-2111

http://budounooka.com/

お花やハーブが一年中絶えない「ハーブ庭園旅日記勝沼庭園 」
土日と12/24.25は20:50まで点灯
20:50まで点灯している日は、キッチンカーなどの出店やイベントも

一年を通して花やハーブのお庭が美しい「ハーブ庭園旅日記勝沼庭園 」ですが、12/1(日)~25(水)までイルミネーションが点灯し、光に包まれます✨
点灯時間は、平日は16:30~17:30、毎週土日と12月24日(火)25日(水)は16:30~20:50までです。
また、20:50まで点灯している日は、キッチンカーなどの出店があり、演奏会が催されることもあるので、楽しみも盛りだくさん!
この時期ならではの、イルミネーション🎄で彩られたハーブ庭園旅日記にお出かけください。

◆ハーブ庭園 旅日記 勝沼庭園

〒409-1315 甲州市勝沼町等々力1736

電話:0553-44-3715

https://herb-teien.com/

甲州市の風物詩・柿のカーテン

甲州市を彩る柿のカーテン!
JR塩山駅北口にある旧高野家住宅「甘草屋敷」にはこの時期、「ころ柿づくり体験教室」の参加者による柿のカーテンの風景が生み出されていました。
しかし今年は、イベント開催日に荒天が予想されたために中止となり、例年50人の参加者の手をお借りして作っていた柿のカーテンづくりが危ぶまれました。

ですが、「甲州市の晩秋から初冬の風物詩を守らなければ!」ということで、事務局などの少人数でころ柿づくりの作業を進め、無事、柿のカーテンの風景を作り出すことができました。

雨の当たらない風通しのよい軒先で干すのは20日間ほど。
11月下旬には軒先からおろし、平干しへと進みます。(ころ柿の名前の由来といわれるコロコロと向きを変える作業などは、この平干しのあいだにします)

透けるような飴色の美しさ、肉厚で甘く柔らかなころ柿は、太陽の恵みや冷たく乾いた空気、そして携わる人々の手入れや丁寧な仕事により仕上がります。

素朴な温もりにあふれた日本の原風景の一つを見られるのはこの期間のみですので、ぜひ甲州市へお出かけください!!

お彼岸です

彼岸花の見どころとして知られる滝本院は、甲州市街を見おろす標高約500メートルに位置しています。
鐘楼から甲府盆地と南アルプスの山々を眺めることができ、こちらの絶景も見逃せません。

武田信玄より七代前の武田信春が厚く敬った「武田辰巳不動」がご本尊

彼岸花は境内のほか、東側の群生地、道沿い、畑などでも楽しめ、真っ赤に染まる光景は息を飲むほどです。
今年は猛暑の影響か開花が遅れ気味で、ピークは月末かあるいは10月にはいってからかもしれません。

珍しい黄色い彼岸花は赤より早め?

先日おじゃました時は、黄色い彼岸花や、近くのうすピンクの彼岸花が見ごろで、違った趣きに魅了されました。

おとなりのぶどう畑にはピンクの彼岸花が!

大菩薩夏休みファミリートレッキングを開催しました!

大菩薩の新しいイベント!

小学生がいるご家族を対象にした初開催の「大菩薩夏休みファミリートレッキング」ですが、募集したところ、受付期間の満了を待たずに定員を上回るお申込みをいただく人気ぶりでした!

秩父多摩甲斐国立公園を代表する山のひとつの大菩薩嶺(標高2057m)は日本百名山!
初心者から上級者まで、レベルに合わせて登山を満喫できるコースがあり、今回は子どもたちもいるので、大菩薩峠(標高1897m)を目指すコースをトレッキングです。

〈参考〉大菩薩峠

当日は、「家族で山に登ってみたいな」そんな思いを持つ10組のご家族が県内外からお越しになり、サプライズゲストの中学生クライマー・伴野嶺さん親子も一緒に参加していただきました。

「ちょこっと登山教室」と題した、山岳ガイドの志村将行さんよりのレクチャーをうけて出発、山小屋の主をリーダーに3つのパーティーで進みます。

教わったように、ほどけにくい靴ひもの縛り方をしてみます


途中、沢を渡る場面では、山岳会「大菩薩山の会」の方々がロープを張ってサポートしてくださり、そのロープを頼りに沢を渡るのですが、渡る前は不安と緊張で硬い表情だった子どもたちが、渡り終えるととても嬉しそうに自信に満ちた顔をしていたのが印象的でした。

ドキドキ、、、でもチャレンジ成功!

気持ちよい山の空気に包まれながら進み、稜線に出る少し手前で大菩薩嶺方面が見えるようになると、嶺の方から「ヤッホー」という声が。
すると、こちらにいた子どもたち(そして大人たち)も「ヤッホー」で応え、やまびこを返しっこするという光景が生まれ、みんな笑顔になり疲れも吹き飛びました。

姿ははっきりとは見えなかったけど、思いは届いたよ!

賽の河原から親不知ノ頭までのあとひといきを登り、急な岩場を下ると目的地の「大菩薩峠」。

晴れていれば大菩薩の背後に富士山がいるんです!
介山荘が見えています 大菩薩峠はすぐそこ!


お昼休憩の時間ですが、ここでついに雨が!
介山荘のご厚意で場所をお借りし、お弁当を食べることになりました。

介山荘のご主人・益田さん、ありがとうございました!

お弁当を食べ終わり、少し様子をうかがっていましたが「雨は夕方まで続きそう」ということだったので、レインウェアを着込んで山を下ります。
傘を差さずに雨の中を歩くなんてなかなかない非日常体験、みなさんも意外と楽しそうに歩いていました。
そして雨もやみ、無事下山!

フォトフレームを松ぼっくりなどで飾ります

下山したからといって終わりじゃないのがこのイベント!
トレッキングのあいだに拾い集めた木の実や枝、葉っぱ、石ころなどをフォトフレームに貼って作品にしたり、自分宛ての絵はがきを書いたりして、この日の思い出を形として残します。
後日届いた絵はがきを、作ったフォトフレームに入れて飾り、「大菩薩で過ごした一日を思い出してもらいたいな」と企画したものです。

ハガキを書くのも貴重な体験

おやつのかき氷を食べつつ思い思いに作品を仕上げたら、ご家族のペースで帰途へ。
もちろん多くの方が、特典の「温泉入浴券」を利用し、途中にある「大菩薩の湯」または「やまと天目山温泉」で汗を流してから帰ったようでした。

山に登った後のかき氷は美味しいな!

「大菩薩の自然を楽しみ、家族みんなが笑顔になれた」と思っていただけたら嬉しいです。

多くの方々のご理解・ご協力のもと、新たなイベントのスタートがきれました。
参加者をはじめスタッフのみなさまに感謝です!

伴野嶺さんや「大菩薩山の会」のみなさんなど

また、大菩薩でお会いしましょう!